遺産分割で困るのは不動産

遺産には現金や預金の他不動産、骨董品などがあります。

現金や預金は相続人の法定相続分で分割が容易です。
そのため、裁判所の考え方は当然に分割され、遺産分割協議は不要という考え方があります。

これを受けて、
「分けやすい現預金だけはすぐに分けてしまおう。現金化のむずかしい不動産だけ残しておけばよい」
という家庭があります。

遺産分割調停でむずかしいのはこのパターンです。

そもそも分割がむずかしいのが分かっている不動産です。
時間が経っても分けやすくなることはありません。
むしろ、病気、ケガのために相続人が集まれなくなったり、あるいは死亡して相続人が変わってしまうこともあります。
親の言葉、事情も分からない当事者が増えると問題が複雑になります。

分けられない不動産だけではなく、現金預金があれば
「私は不動産は要らない。現金だけ貰えばよい」
「オレは親からの家を欲しい。少しなら現金を出しても良い」
というような意見が出やすくなり、分割方法にバリエーションが増えます。

それにしても不動産の価格は千差万別、値上がりするもの、値が下がっても売れない地域など色々になりました。高度成長期と違って、「不動産は上がるもの」とはいえないのです。

時々チェックしないと行けないのが不動産です。
お彼岸に今年の基準地地価調査が発表になりました。
ご自宅の近くの基準地は幾らでしょうか。

鑑定評価は(有)埼玉不動産鑑定所へ